誌  面  版

98年11月号    サブタイトル 「敦っちゃんの散髪」

 さぁ、もう、初冬あるいは晩秋。エルニーニョ現象が終息で季節感がよめな い敦っちゃんで〜す。
 先々月号から2年目に入り、今月号から敦っちゃんの日常生活の事を書いて 行きます。今月は敦っちゃんの散髪についてです。
 僕の障害は脳性小児マヒです。その中でも、アテトーゼ型というタイプです 。アテトーゼは主に不随運動(注、自分の意志と関係なく緊張して振るえる事。 )があり、自分で抑えよう抑えようとすれば、余計に緊張して不随運動が出ます 。特に、人にその行動(作業)を見られると、益々緊張し自分で不随運動が抑え 難くなり、特に剃刀を使う散髪屋さんとドリルを使う歯医者さんは、決まった所 にしか行きません。と、言うか自分がリラックス出来るとこしか、よう行きませ ん。
 僕の行きつけの散髪屋さんは、高松市の繁華街にあります。その店との出逢 いは、僕が香川の授産所に入った時、同室の方にその人の行きつけのお店を紹介 して頂きました。
 その店に初めて散髪に行った時、お店の人が雑談をしながら散髪をしようと しましたが、僕の場合散髪中に雑談をすれば、不随運動が出ます。何故かと言う と、喋る時でも多少緊張しています。それがハサミを使う散髪時には怖いという 恐怖感で、普段何でも無い会話でも不随運動が大きくなり、散髪の作業が危険に なり、散髪の途中で僕がお店の人に理由を話し、雑談をやめて下さいと言ったと 思います。(もう、13年前なので記憶が薄い) 散髪で1番緊張するのが剃刀を 使う作業です。
 男性の方ならわかると思いますが、首の襟足を仕上げに剃る時は、普通座っ た状態で剃りますが、僕は、不随運動が出て危なく、お店の人は椅子を倒し、普 通の人の髭剃り時の状態で、襟足を剃って頂いています。
 体が寝た状態なら、殆ど不随運動は出ませんが、それでも、体調によっては 極度の不随運動が出ます。そんな時、普通ならもうひげ剃りはいいですと言うと ころですが、僕が散髪で1番やって欲しいのが髭剃りです。普段電気剃刀でどう しても剃り残しが多いので。で、その時お店の人は「2〜3時間買い物等をして 、緊張が取れたら剃りにおいで」と言って下さいました。その時本当に僕の障害 を理解してくれていると嬉しくなりました。
 続きは、来月に。
 そして、来月は散髪の話しに虫歯の治療の話しです。
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